第13章・自分用に育てる
スキル:手順書を渡しておく
AI コーディングをしていると、「それはスキルにしておこう」「スキルの説明文が曖昧だと呼ばれない」のような会話を耳にします。スキルは、決まった作業の手順書を、使う資料や道具と一緒にフォルダーにまとめて、AI に渡しておくしくみです。
第12章の指示ファイル(CLAUDE.md など)は、AI が作業の始めに毎回読みます。スキルは読まれ方が違います。ふだん AI が知っているのは名前と短い説明だけで、頼みごとに合ったときにだけ、手順の中身を読みます。だから、ときどきしか使わない長い手順も、指示ファイルを長くせずに渡しておけます。
この章では Claude Code を例に、スキルのフォルダーと SKILL.md の書き方、読み込まれるしくみ、自分で呼ぶやり方、置き場所、指示ファイルやスラッシュコマンドとの使い分けを見ます。最後に、人が配っているスキルを入れるときの注意と、Codex・Antigravity CLI での対応を並べます。
- この章で見ること
- スキルのフォルダーと SKILL.md の書き方、名前と説明だけが先に読まれて頼みに合うと本文が読まれるしくみ、/名前 で自分で呼ぶやり方、置き場所、指示ファイル・スラッシュコマンドとの使い分け、人のスキルを入れる前の注意、3社の対応を、図と実際の画面で順に見ます。
- 読み終わると
- スキルが何で、指示ファイルやスラッシュコマンドとどう使い分けるかを説明できる
- 前の章までに知っていること
- Markdown の書き方と、AI が作業の始めに読む指示ファイル(第12章)。AI が一度に見ている範囲であるコンテキスト(第9章)。「/」で始まるスラッシュコマンド(第8章)。
- 読む時間の目安
- 15分ほど
この章で出てくる言葉
分かる言葉は読み飛ばして構いません。途中で分からない言葉が出たら、ここに戻ってくるか、用語集で探してください。
- スキル(Skill)
- 決まった作業の手順書を、使う資料やスクリプトと一緒にフォルダーにまとめたもの。ふだんは名前と説明だけが AI のコンテキストに入り、頼みごとに合うと、AI が手順の本文を読んでそのとおりに進めます。人が「/名前」で呼ぶこともできます。
- SKILL.md
- スキルのフォルダーに必ず置く手順書のファイル。先頭の「---」のあいだに名前と説明を書き、その下に手順を Markdown で書きます。
- フロントマター
- ファイルの先頭の「---」と「---」のあいだに書く、そのファイルについての情報。スキルの SKILL.md では、名前(name)と説明(description)をここに書きます。
- スキルの説明(description)
- SKILL.md のフロントマターに書く、そのスキルが何をするか・いつ使うかの説明文。AI はこれを読んで、頼みごとにスキルを使うかどうかを決めます。あいまいだと使われません。
- 段階的な読み込み
- スキルの中身を、要る分だけ順に読むしくみ(英語では progressive disclosure)。会話の始めは名前と説明だけ、頼みに合えば本文、作業の中で要れば付属のファイル、と読み進めるので、たくさんのスキルを入れておいてもコンテキストを使いにくくなります。
- Agent Skills(エージェントスキル)
- SKILL.md のフォルダーでスキルを書く、共通の形。Anthropic が作って公開したもので、Claude Code・Codex・Antigravity CLI などがこの形のスキルを読めます。
下にスクロールすると、図が1つずつ動いて説明が進みます。見逃したら、スクロールを戻せば同じところが巻き戻ります。図は、しくみを説明するために描いた模式図です。実際のアプリの画面ではありません。
01 / 21
おみくじに結果を足してもらうたびに、「ファイルはここ、文は20字以内、終わったらテスト」と同じ手順を AI に説明し直している。そんなときがスキルの出番です。
毎回守る決まりは指示ファイル(第12章)に書きました。ただ、ときどきしか使わない長い手順まで指示ファイルに書くと、使わない日も毎回読まれます。
02 / 21
スキル(Skill)は、決まった作業の手順書を、使う資料や道具と一緒にフォルダーにまとめたものです。AI は要るときにそれを読み、手順どおりに進めます。
Anthropic は、新しく入った人に渡す手引きのように整理したもの、とたとえています。手順書の本体は SKILL.md という1つのファイルです。
03 / 21
Claude Code では、プロジェクトの .claude/skills/ の中に、スキルの名前のフォルダーを作ります。その中の SKILL.md が手順書です。
フォルダーの名前(ここでは add-fortune)が、そのままスキルの名前になります。名前は英小文字・数字・ハイフン(-)で書きます。
04 / 21
SKILL.md の先頭の --- と --- のあいだには、名前(name)と説明(description)を書きます。この部分をフロントマターと呼びます。
説明には「何をするスキルか」と「いつ使うか」の両方を書きます。AI はこの説明を読んで、スキルを使うかどうかを決めます。
05 / 21
フロントマターの下に、手順を Markdown(第12章)で書きます。番号付きの箇条書きにすると、どの順でやるかがはっきりします。
本文は短く、何をするかを書きます。Claude Code の公式は、SKILL.md を 500 行未満に収め、詳しい資料は別のファイルに分けるよう勧めています(2026年10月時点)。
06 / 21
フォルダーには、例や詳しい資料、スクリプトなどの付属のファイルも置けます。SKILL.md には「何はどのファイルを見る」と書いておきます。
スクリプト(決まった処理をする小さなプログラム)は、AI が中身を読まずに動かして、結果だけを受け取ることもできます。
07 / 21
会話の始めにコンテキスト(第9章)に入るのは、スキルの「名前と説明」の一覧だけです。手順の本文は、まだ入っていません。
Claude Code v2.1.301 で確かめると、一覧は「add-fortune: おみくじに…」のような1行ずつでした。指示ファイルは、中身がまるごと入ります。
08 / 21
頼みごとがどれかのスキルの説明に合うと、AI はそのスキルを選び、SKILL.md の本文を読み込みます。ここで初めて手順がコンテキストに入ります。
頼みの中でスキルの名前を言わなくても、AI が説明を見て選びます。読み込んだ本文は、その会話のあいだ残ります。
09 / 21
付属のファイルは、作業の中で要るときだけ読みます。名前と説明 → 本文 → 付属のファイルと、要る分だけ順に読む「段階的な読み込み」のしくみです。
英語では progressive disclosure と呼ばれます。ただし説明の一覧は毎回入るので、使わないスキルを入れすぎないようにします。
10 / 21
AI は説明を読んで選ぶので、説明があいまいだとスキルが使われません。何をするかと、どんな頼みのときに使うかを具体的に書きます。
頼む人が言いそうな言葉(ここでは「おみくじ」「結果」「足す」)を入れ、いちばん大事な使いどころを先に書きます。
11 / 21
実際の Claude Code で「おみくじに『中吉』を足して」と頼んだところです。AI がスキルを選ぶと、Skill(add-fortune) の行が出ます。
その下の Successfully loaded skill は「スキルを読み込みました」という意味です。画面は Claude Code v2.1.301 で写し、AI の返事の文は見本の値にしています。
12 / 21
スキルは、自分で呼ぶこともできます。入力欄に / とスキルの名前を打つと、候補の一覧に説明と一緒に出ます。
後ろの (project) は、プロジェクトに置いたスキルだという印です。スキルの名前が、そのままスラッシュコマンド(第8章)になります。
13 / 21
Enter で送ると、AI が選ぶのを待たずに、そのスキルの本文が会話に入り、手順に沿って作業が始まります。
Claude Code では、自分で作るスラッシュコマンドはスキルと1つにまとめられました。名前の後ろに続けて書いた文は、スキルに一緒に渡ります。
14 / 21
公開のように、AI に勝手に始めてほしくない手順もあります。フロントマターに disable-model-invocation: true と書くと、自分で呼んだときだけ使われます。
こう書いたスキルは、説明もコンテキストに入らなくなります。公式は、公開のように外に影響が出る作業や、始める時を自分で決めたい手順に使うよう勧めています。
15 / 21
スキルの置き場所は、自分用とプロジェクトの2つです。自分用の ~/.claude/skills/ はどのプロジェクトでも、プロジェクトの .claude/skills/ はそのプロジェクトで使えます。
プロジェクトに置いたスキルは、Git(第11章)で記録して共有すれば、チームの人も同じ手順書を使えます。
16 / 21
指示ファイル・スキル・スラッシュコマンドの違いは、「いつ読まれるか」と「誰が使い始めるか」です。
指示ファイルは毎回全部読まれ、スキルは要るときだけ読まれます。/clear のような組み込みのコマンドは、AI に頼むのではなく、ツールそのものを動かします。
17 / 21
スキルにするとよいのは、同じ手順や同じ頼み方を何度も打っているとき、指示ファイルの一部が長い手順になってきたときです。
毎回必ず守らせたい決まりはフック(第15章)、外のサービスとつなぐのは MCP(第14章)の役目です。スキルは、AI が読んで従う手順書です。
18 / 21
人が配っているスキルを入れる前には、中身をすべて読みます。スキルは AI に道具を使わせるので、悪いスキルは情報を外へ送らせるなど、危ないことをさせられます。
Anthropic は、自分で作ったか信頼できるところのスキルだけを使い、スクリプトも含めて全部のファイルを確かめるよう注意しています。人のプロジェクトに入っているスキルも同じです。
19 / 21
スキルは Claude Code だけのものではありません。Codex(OpenAI)と Antigravity CLI(Google)にも、SKILL.md のフォルダーで書くスキルがあります。
プロジェクトに置く場所は、どちらも .agents/skills/ です。自分用は、Codex が ~/.agents/skills/、Antigravity CLI が ~/.gemini/antigravity-cli/skills/ です(2026年10月時点)。
20 / 21
自分で呼ぶ書き方も少し違います。Claude Code と Antigravity CLI は / に続けて名前、Codex は $ に続けて名前を打ちます。
以前からある Gemini CLI もありますが、Google は最新の Gemini モデルでのコーディングには Antigravity CLI を勧めています(2026年10月時点)。Gemini CLI では、スキルを .gemini/skills/ などに置きます。
21 / 21
3社とも、Anthropic が作って公開した Agent Skills という共通の形に沿っています。名前・説明・手順を書いた SKILL.md は、ほかのツールにも持っていきやすくなります。
ただし disable-model-invocation のように、Claude Code が足した書き方は、ほかのツールでは効かないことがあります。
01 / 21
おみくじに結果を足してもらうたびに、「ファイルはここ、文は20字以内、終わったらテスト」と同じ手順を AI に説明し直している。そんなときがスキルの出番です。
毎回守る決まりは指示ファイル(第12章)に書きました。ただ、ときどきしか使わない長い手順まで指示ファイルに書くと、使わない日も毎回読まれます。
会話では:「その手順、毎回貼ってるならスキルにしておこう」のように使います。
しくみの図同じ手順を、毎回説明し直している02 / 21
スキル(Skill)は、決まった作業の手順書を、使う資料や道具と一緒にフォルダーにまとめたものです。AI は要るときにそれを読み、手順どおりに進めます。
Anthropic は、新しく入った人に渡す手引きのように整理したもの、とたとえています。手順書の本体は SKILL.md という1つのファイルです。
会話では:「それはスキルにしておこう」は、その手順を手順書のフォルダーにして、次から AI に読ませよう、という意味です。
しくみの図スキルは、手順書のフォルダー03 / 21
Claude Code では、プロジェクトの
.claude/skills/の中に、スキルの名前のフォルダーを作ります。その中の SKILL.md が手順書です。フォルダーの名前(ここでは add-fortune)が、そのままスキルの名前になります。名前は英小文字・数字・ハイフン(-)で書きます。
会話では:「.claude/skills に add-fortune というスキルを作って」と頼むと、AI がフォルダーと SKILL.md を作ってくれます。
しくみの図スキルのフォルダーと SKILL.md04 / 21
SKILL.md の先頭の
---と---のあいだには、名前(name)と説明(description)を書きます。この部分をフロントマターと呼びます。説明には「何をするスキルか」と「いつ使うか」の両方を書きます。AI はこの説明を読んで、スキルを使うかどうかを決めます。
会話では:「SKILL.md のフロントマターに、いつ使うかを書いて」は、先頭の --- のあいだの description を書いて、という意味です。
しくみの図スキルのフォルダーと SKILL.md05 / 21
フロントマターの下に、手順を Markdown(第12章)で書きます。番号付きの箇条書きにすると、どの順でやるかがはっきりします。
本文は短く、何をするかを書きます。Claude Code の公式は、SKILL.md を 500 行未満に収め、詳しい資料は別のファイルに分けるよう勧めています(2026年10月時点)。
会話では:「SKILL.md に手順を書いて」と頼むと、この本文の部分を書きます。
しくみの図スキルのフォルダーと SKILL.md06 / 21
フォルダーには、例や詳しい資料、スクリプトなどの付属のファイルも置けます。SKILL.md には「何はどのファイルを見る」と書いておきます。
スクリプト(決まった処理をする小さなプログラム)は、AI が中身を読まずに動かして、結果だけを受け取ることもできます。
会話では:「詳しい書き方は examples.md に分けて、SKILL.md から指しておいて」のように頼めます。
しくみの図スキルのフォルダーと SKILL.md07 / 21
会話の始めにコンテキスト(第9章)に入るのは、スキルの「名前と説明」の一覧だけです。手順の本文は、まだ入っていません。
Claude Code v2.1.301 で確かめると、一覧は「add-fortune: おみくじに…」のような1行ずつでした。指示ファイルは、中身がまるごと入ります。
会話では:「スキルは説明しか読まれていないから、入れておいても重くなりにくい」のように話します。
しくみの図スキルは、要る分だけ順に読み込まれる08 / 21
頼みごとがどれかのスキルの説明に合うと、AI はそのスキルを選び、SKILL.md の本文を読み込みます。ここで初めて手順がコンテキストに入ります。
頼みの中でスキルの名前を言わなくても、AI が説明を見て選びます。読み込んだ本文は、その会話のあいだ残ります。
会話では:「おみくじに『中吉』を足して」と頼むだけで、AI が add-fortune のスキルを使う、という流れです。
しくみの図スキルは、要る分だけ順に読み込まれる09 / 21
付属のファイルは、作業の中で要るときだけ読みます。名前と説明 → 本文 → 付属のファイルと、要る分だけ順に読む「段階的な読み込み」のしくみです。
英語では progressive disclosure と呼ばれます。ただし説明の一覧は毎回入るので、使わないスキルを入れすぎないようにします。
会話では:「長い資料は SKILL.md に全部書かずに、別のファイルに分けておこう」は、このしくみを生かす話です。
しくみの図スキルは、要る分だけ順に読み込まれる10 / 21
AI は説明を読んで選ぶので、説明があいまいだとスキルが使われません。何をするかと、どんな頼みのときに使うかを具体的に書きます。
頼む人が言いそうな言葉(ここでは「おみくじ」「結果」「足す」)を入れ、いちばん大事な使いどころを先に書きます。
会話では:「スキルの説明文が曖昧だと呼ばれない」は、この説明を具体的に直そう、という話です。
しくみの図スキルが選ばれるかは、説明で決まる11 / 21
実際の Claude Code で「おみくじに『中吉』を足して」と頼んだところです。AI がスキルを選ぶと、
Skill(add-fortune)の行が出ます。その下の Successfully loaded skill は「スキルを読み込みました」という意味です。画面は Claude Code v2.1.301 で写し、AI の返事の文は見本の値にしています。
会話では:「いま Skill の行が出たから、スキルが使われた」のように、画面で確かめられます。
~/omikuji12 / 21
スキルは、自分で呼ぶこともできます。入力欄に
/とスキルの名前を打つと、候補の一覧に説明と一緒に出ます。後ろの (project) は、プロジェクトに置いたスキルだという印です。スキルの名前が、そのままスラッシュコマンド(第8章)になります。
会話では:「/add-fortune で呼んで」は、AI が選ぶのを待たずに、このスキルを使わせる、という意味です。
~/omikuji13 / 21
Enter で送ると、AI が選ぶのを待たずに、そのスキルの本文が会話に入り、手順に沿って作業が始まります。
Claude Code では、自分で作るスラッシュコマンドはスキルと1つにまとめられました。名前の後ろに続けて書いた文は、スキルに一緒に渡ります。
会話では:「/add-fortune 中吉」のように、名前のあとに足したいものを書いて渡すこともできます。
~/omikuji14 / 21
公開のように、AI に勝手に始めてほしくない手順もあります。フロントマターに
disable-model-invocation: trueと書くと、自分で呼んだときだけ使われます。こう書いたスキルは、説明もコンテキストに入らなくなります。公式は、公開のように外に影響が出る作業や、始める時を自分で決めたい手順に使うよう勧めています。
会話では:「deploy は勝手に動かないように、自分で呼ぶときだけにしておいて」のように頼みます。
しくみの図自分で呼ぶときだけにするスキル15 / 21
スキルの置き場所は、自分用とプロジェクトの2つです。自分用の
~/.claude/skills/はどのプロジェクトでも、プロジェクトの.claude/skills/はそのプロジェクトで使えます。プロジェクトに置いたスキルは、Git(第11章)で記録して共有すれば、チームの人も同じ手順書を使えます。
会話では:「このスキルはチームでも使うから、プロジェクトの .claude/skills に置いて」のように、置き場所まで指定して頼みます。
しくみの図Claude Code のスキルの置き場所16 / 21
指示ファイル・スキル・スラッシュコマンドの違いは、「いつ読まれるか」と「誰が使い始めるか」です。
指示ファイルは毎回全部読まれ、スキルは要るときだけ読まれます。/clear のような組み込みのコマンドは、AI に頼むのではなく、ツールそのものを動かします。
会話では:「いつも守る決まりは CLAUDE.md、ときどきやる手順はスキル」と分けて話します。
しくみの図指示ファイル・スキル・スラッシュコマンドの使い分け17 / 21
スキルにするとよいのは、同じ手順や同じ頼み方を何度も打っているとき、指示ファイルの一部が長い手順になってきたときです。
毎回必ず守らせたい決まりはフック(第15章)、外のサービスとつなぐのは MCP(第14章)の役目です。スキルは、AI が読んで従う手順書です。
会話では:「CLAUDE.md の手順の部分は、スキルに移して短くしよう」は、よく出る整理のしかたです。
しくみの図いつスキルにするか18 / 21
人が配っているスキルを入れる前には、中身をすべて読みます。スキルは AI に道具を使わせるので、悪いスキルは情報を外へ送らせるなど、危ないことをさせられます。
Anthropic は、自分で作ったか信頼できるところのスキルだけを使い、スクリプトも含めて全部のファイルを確かめるよう注意しています。人のプロジェクトに入っているスキルも同じです。
会話では:「そのスキル、入れる前に SKILL.md とスクリプトを読んだ?」は、ソフトを入れる前と同じ確認です。
しくみの図人が配るスキルを入れる前に19 / 21
スキルは Claude Code だけのものではありません。Codex(OpenAI)と Antigravity CLI(Google)にも、SKILL.md のフォルダーで書くスキルがあります。
プロジェクトに置く場所は、どちらも
.agents/skills/です。自分用は、Codex が~/.agents/skills/、Antigravity CLI が~/.gemini/antigravity-cli/skills/です(2026年10月時点)。会話では:「Codex なら .agents/skills に置く」のように、ツールに合わせて置き場所を変えます。
しくみの図3社のツールと、スキルの置き場所・呼び方20 / 21
自分で呼ぶ書き方も少し違います。Claude Code と Antigravity CLI は
/に続けて名前、Codex は$に続けて名前を打ちます。以前からある Gemini CLI もありますが、Google は最新の Gemini モデルでのコーディングには Antigravity CLI を勧めています(2026年10月時点)。Gemini CLI では、スキルを
.gemini/skills/などに置きます。会話では:「Codex では $add-fortune で呼べる」のように、ツールごとの呼び方で話します。
しくみの図3社のツールと、スキルの置き場所・呼び方21 / 21
3社とも、Anthropic が作って公開した Agent Skills という共通の形に沿っています。名前・説明・手順を書いた SKILL.md は、ほかのツールにも持っていきやすくなります。
ただし disable-model-invocation のように、Claude Code が足した書き方は、ほかのツールでは効かないことがあります。
会話では:「このスキル、Codex でも使えるように .agents/skills にも置いておいて」のように使い回します。
しくみの図3社のツールと、スキルの置き場所・呼び方
会話ではこう出てくる(手順ごと)
上の手順の番号と合わせて見てください。
- 01
おみくじに結果を足してもらうたびに、「ファイルはここ、文は20字以内、終わったらテスト」と同じ手順を AI に説明し直している。そんなときがスキルの出番です。
「その手順、毎回貼ってるならスキルにしておこう」のように使います。
- 02
スキル(Skill)は、決まった作業の手順書を、使う資料や道具と一緒にフォルダーにまとめたものです。AI は要るときにそれを読み、手順どおりに進めます。
「それはスキルにしておこう」は、その手順を手順書のフォルダーにして、次から AI に読ませよう、という意味です。
- 03
Claude Code では、プロジェクトの
.claude/skills/の中に、スキルの名前のフォルダーを作ります。その中の SKILL.md が手順書です。「.claude/skills に add-fortune というスキルを作って」と頼むと、AI がフォルダーと SKILL.md を作ってくれます。
- 04
SKILL.md の先頭の
---と---のあいだには、名前(name)と説明(description)を書きます。この部分をフロントマターと呼びます。「SKILL.md のフロントマターに、いつ使うかを書いて」は、先頭の --- のあいだの description を書いて、という意味です。
- 05
フロントマターの下に、手順を Markdown(第12章)で書きます。番号付きの箇条書きにすると、どの順でやるかがはっきりします。
「SKILL.md に手順を書いて」と頼むと、この本文の部分を書きます。
- 06
フォルダーには、例や詳しい資料、スクリプトなどの付属のファイルも置けます。SKILL.md には「何はどのファイルを見る」と書いておきます。
「詳しい書き方は examples.md に分けて、SKILL.md から指しておいて」のように頼めます。
- 07
会話の始めにコンテキスト(第9章)に入るのは、スキルの「名前と説明」の一覧だけです。手順の本文は、まだ入っていません。
「スキルは説明しか読まれていないから、入れておいても重くなりにくい」のように話します。
- 08
頼みごとがどれかのスキルの説明に合うと、AI はそのスキルを選び、SKILL.md の本文を読み込みます。ここで初めて手順がコンテキストに入ります。
「おみくじに『中吉』を足して」と頼むだけで、AI が add-fortune のスキルを使う、という流れです。
- 09
付属のファイルは、作業の中で要るときだけ読みます。名前と説明 → 本文 → 付属のファイルと、要る分だけ順に読む「段階的な読み込み」のしくみです。
「長い資料は SKILL.md に全部書かずに、別のファイルに分けておこう」は、このしくみを生かす話です。
- 10
AI は説明を読んで選ぶので、説明があいまいだとスキルが使われません。何をするかと、どんな頼みのときに使うかを具体的に書きます。
「スキルの説明文が曖昧だと呼ばれない」は、この説明を具体的に直そう、という話です。
- 11
実際の Claude Code で「おみくじに『中吉』を足して」と頼んだところです。AI がスキルを選ぶと、
Skill(add-fortune)の行が出ます。「いま Skill の行が出たから、スキルが使われた」のように、画面で確かめられます。
- 12
スキルは、自分で呼ぶこともできます。入力欄に
/とスキルの名前を打つと、候補の一覧に説明と一緒に出ます。「/add-fortune で呼んで」は、AI が選ぶのを待たずに、このスキルを使わせる、という意味です。
- 13
Enter で送ると、AI が選ぶのを待たずに、そのスキルの本文が会話に入り、手順に沿って作業が始まります。
「/add-fortune 中吉」のように、名前のあとに足したいものを書いて渡すこともできます。
- 14
公開のように、AI に勝手に始めてほしくない手順もあります。フロントマターに
disable-model-invocation: trueと書くと、自分で呼んだときだけ使われます。「deploy は勝手に動かないように、自分で呼ぶときだけにしておいて」のように頼みます。
- 15
スキルの置き場所は、自分用とプロジェクトの2つです。自分用の
~/.claude/skills/はどのプロジェクトでも、プロジェクトの.claude/skills/はそのプロジェクトで使えます。「このスキルはチームでも使うから、プロジェクトの .claude/skills に置いて」のように、置き場所まで指定して頼みます。
- 16
指示ファイル・スキル・スラッシュコマンドの違いは、「いつ読まれるか」と「誰が使い始めるか」です。
「いつも守る決まりは CLAUDE.md、ときどきやる手順はスキル」と分けて話します。
- 17
スキルにするとよいのは、同じ手順や同じ頼み方を何度も打っているとき、指示ファイルの一部が長い手順になってきたときです。
「CLAUDE.md の手順の部分は、スキルに移して短くしよう」は、よく出る整理のしかたです。
- 18
人が配っているスキルを入れる前には、中身をすべて読みます。スキルは AI に道具を使わせるので、悪いスキルは情報を外へ送らせるなど、危ないことをさせられます。
「そのスキル、入れる前に SKILL.md とスクリプトを読んだ?」は、ソフトを入れる前と同じ確認です。
- 19
スキルは Claude Code だけのものではありません。Codex(OpenAI)と Antigravity CLI(Google)にも、SKILL.md のフォルダーで書くスキルがあります。
「Codex なら .agents/skills に置く」のように、ツールに合わせて置き場所を変えます。
- 20
自分で呼ぶ書き方も少し違います。Claude Code と Antigravity CLI は
/に続けて名前、Codex は$に続けて名前を打ちます。「Codex では $add-fortune で呼べる」のように、ツールごとの呼び方で話します。
- 21
3社とも、Anthropic が作って公開した Agent Skills という共通の形に沿っています。名前・説明・手順を書いた SKILL.md は、ほかのツールにも持っていきやすくなります。
「このスキル、Codex でも使えるように .agents/skills にも置いておいて」のように使い回します。
この章のまとめ
- 1
スキルは、決まった作業の手順書のフォルダーです。
SKILL.mdの先頭のフロントマターに名前と説明(何をするか・いつ使うか)を書き、その下に手順を書きます。例や資料、スクリプトも一緒に置けます。 - 2
ふだんは名前と説明だけが読まれます。頼みが説明に合うと AI が本文を読み、要れば付属のファイルも読みます(段階的な読み込み)。
/名前で自分で呼ぶこともでき、勝手に始まってほしくない手順は、自分で呼ぶときだけにできます。 - 3
いつも守る決まりは指示ファイル、ときどきやる手順はスキル。人が配るスキルは、入れる前に中身を全部読みます。Codex と Antigravity CLI にも、同じ形(Agent Skills)のスキルがあります。
この章の内容を確かめた情報源
- Claude Code「Extend Claude with skills」・「Extend Claude Code」・「Commands」(スキルの書き方・置き場所・読み込まれ方・自分で呼ぶやり方・指示ファイルとの使い分け)
- Anthropic「Agent Skills」(段階的な読み込み・人が配るスキルの安全の注意)
- Agent Skills「Overview」・「Specification」・「Optimizing skill descriptions」(共通の形と、説明の書き方)
- OpenAI Codex「Build skills」(Codex のスキル)
- Antigravity「Agent skills」・「Rules」・「Migrating from Gemini CLI」(Antigravity CLI のスキル)
- Google Cloud「Gemini CLI」・Gemini CLI「Agent Skills」(以前からある Gemini CLI と Google の勧め)
確認日: 2026年10月25日